社員の皆さんが新しい給与・人事評価制度の考え方を理解した後は、これを
しっかり運用することが重要になります。
特に新しい人事評価シートは慣れるまで戸惑うかもしれません。
適切な評価項目を考えること、そして正しい評価を行うことは、慣れるまでは難しく感じる場合があります。一般的には、評価者研修などの勉強会を実施して基本的な考え方を理解します。しかし、一度の勉強会ですべてを理解するのは困難なので、
評価の度に評価者間で情報共有やフィードバックを行います。そして、会社としての評価基準を整えて浸透させます。
つまり、
まじめに評価に対して取り組みながら少しずつ上達するという考え方です。
具体的な運用は会社によってさまざまですが、例えば下記のようにスケジュール表を共有して、人事評価の作業が
必要な業務として定着することを目指します。
運用面での作業として人事担当者の主な仕事は、人事評価シートの実施に関する指示と集計です。
人事評価シートの実施については、各部署長へ人事評価シートの提出期限などのスケジュールを通達します。そして、集まった人事評価シートを集計して、昇給や昇格を決めるために、見やすい資料としてまとめます。
社員が30名程度であれば、エクセルで作成された人事評価シートの評価結果の集計は簡単です。各自の人事評価シートの評価点をコピーして集計表にペーストする作業なので1時間もかかりません。
社員数が多い場合は、各部署長に次のような一覧表で集計まで依頼をして提出してもらうと良いでしょう。
各部門長からエクセルで提出されたデータを統合して、全社員の一覧表を作成するのは簡単にできるはずです。
中小企業のビジネスモデルや組織体制は、必要に応じて柔軟に変化させることが重要です。
人事評価制度も必要に応じて改定(進化)させます。この時に重要になるのが、
自分たちで簡単に修正や改定できることです。
このように考えると、給与・人事評価制度の運用は、
自分たちで修正や管理が楽なエクセルやワードで行うのが一番です。毎月のコンサル費用や修正の際のコンサル費用を支払うのであれば、社員教育や人材育成活動に投資するべきだと私は考えています。